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改訂コーポレート・ガバナンス原則


14箇条の「原則」
【原則1】取締役会の地位と目的
  1. 取締役会を経営監督機関と位置づける。

  2. 取締役会は、最高経営執行者(以下、CEOという)の経営執行を監督する。経営監督に際しては、CEOを中心とするマネジメント・チームによって実現される経営成果が、株式市場を中心とする証券市場によって評価されることを前提とする。
【原則2】取締役会の権能
  1. 取締役会の決議事項は経営監督的事項、すなわち、高度の戦略決定の承認、取締役候補者およびCEOの選任・解任を含む経営執行者の指名、経営執行者報酬の評価・決定、会計・監査事項の統括等に限定される。

  2. 取締役会は法定の決議事項に加えて、経営監督の見地からCEOに対して取締役会の承認を要する事項を付加することができる。
【原則3】取締役会の構成
  1. 取締役会の構成員数は、十分な議論を尽くし、的確かつ迅速な意思決定を行うことが可能な人数とする。

  2. 取締役会は、社外取締役(経営執行者・従業員を兼任しない取締役)および社内取締役(経営執行者・従業員を兼任する取締役)から構成される。

  3. 取締役会構成員の過半数は、社外取締役から構成される。
【原則4】社外取締役とその独立性
  1. 社外取締役とは、当該会社とその親会社・子会社・関連会社(以下、会社等という)の常勤取締役、経営執行者および従業員ではない(なかった)者をいう。

  2. 独立取締役とは、その意思決定において会社の経営陣から完全に独立した判断を下すことができる者をいい、その要件は会社と利害関係を有さないことである。

  3. 会社間における取締役の相互兼任(インターダイレクターシップ)がある場合には、その取締役は独立性を欠くものとみなす。
【原則5】取締役会主宰者の役割
  1. 取締役会主宰者(Chairman of the Board of Directors)は、CEO等の経営執行者を監督する取締役会の議長または会長として、良きガバナンスの観点からその職務を遂行する責任を負う。
【原則6】各委員会の設置と構成
  1. 取締役会はその内部機関として、指名委員会、報酬委員会、監査委員会を設置する。取締役会は、必要に応じて訴訟委員会等、特定の目的の委員会(特別委員会)を置くことができる(以下、各委員会という)。

  2. 各委員会は、3名以上の取締役によって構成される。
    指名委員会および報酬委員会の過半数は社外取締役によって構成され、その内1名以上は独立取締役とする。監査委員会の構成員の過半数は、独立取締役とする。

  3. 各委員会の委員長は社外取締役が務める。
【原則7】各委員会の役割
  1. 指名委員会は、@あらかじめ定められた資格要件等に照らして取締役の候補者を決定し、あるいは取締役の解任を株主総会に提議する。A経営執行者の人事を取締役会に提議する。CEOは指名委員会に対して要望・意見等を提出すること、あるいは委員会に出席してそれらの見解を陳述することができる。

  2. 報酬委員会は、あらかじめ定められた報酬原則等のもとで取締役、経営執行者に係わる報酬制度および個別金額を審議する。報酬制度の目的は、取締役・経営執行者の努力を最大限引き出すことであるから、報酬委員会は、公正かつ適切に設計されたインセンティブ報酬制度を積極的に評価すべきである。なお、CEOが一般の従業員に対してもインセンティブ報酬制度を敷く場合には報酬委員会の承認を受けなければならない。

  3. 監査委員会は、会計・監査全般を統括し、公認会計士監査の評価、公認会計士の選解任、内部統制・内部監査・統制環境の評価と改善、その他これに関連する業務を職責とする。

  4. 特別委員会は、株主代表訴訟、TOB、重大な事故の発生等、株主の利益に重大な影響を与える事態が生ずることに備えて設置される。
【原則8】CEOの役割
  1. CEOは、法令・定款を遵守し、市場原理に基づいて各利害関係者(ステイクホルダー)の利益を調整しつつ、企業の経営目的達成のため誠実にその職務を遂行する。

  2. CEOは、取締役会による監督のもと、高度の経営戦略を構想し、創意を発揮し、長期的な企業価値の最大化に努める。CEOは、業務執行に関する一切の権限を有する。

  3. CEOは、マネジメント・チームを編成して上記目標を達成するとともに、毎年指名委員会にCEO後継者に関する計画を提出する。

  4. CEOは、指名、報酬、監査の各委員会の委員に就任しない。

  5. CEOは、取締役会および各委員会に対して説明責任を負う。
【原則9】経営執行委員会
  1. CEOのもとに経営執行委員会を設置する。

  2. 経営執行委員会は、業務執行全般につきCEOによる業務執行を補佐する。

  3. 経営執行委員会の機構、権限、責任等については、効率的な経営判断を可能とすべく、各社の創意工夫が要請される。
【原則10】訴訟委員会
  1. 訴訟委員会は、会社または株主から請求があった取締役ないし経営執行者に対する責任追及訴訟提起の是非を判断する。その際、取締役の行為が会社全体の判断の実行行為として評価できるか、取締役が既に相当の制裁を受けているか、株主の要求に不当性があるか等を総合的に判断する。

  2. 訴訟委員会は、常設委員会あるいは臨時委員会とする。

  3. 訴訟委員会の構成員の過半数は、独立取締役とする。構成員は、責任追及の対象となる取締役・経営執行者と一切の利害関係を有してはならない。
【原則11】内部統制
  1. CEOは、取締役会、各委員会、公認会計士、および経営監査室などの関係機関をとおして内部統制および内部監査を充実させると共に、十分な内部統制を可能とするガバナンス・システムを充実させる。

  2. 監査委員会は、内部統制・内部監査の充実強化に関するCEOの政策を評価する。

  3. CEOは、毎年内部統制・内部監査の現状に関する報告書を作成し、これを事業報告書ならびに有価証券報告書に記載し、公認会計士の監査対象とすることが望ましい。
【原則12】ディスクロージャー
  1. CEOは、自社が発行する有価証券の公正な価格形成確保のために、価格に影響を与える情報の速やかな開示に努め、そうした情報が発生した場合には直ちに証券取引所に通告し、あるいはその他の適切な手段により公表する。その際、特定人に対して選別的に重要情報を提供することのないよう留意する。

  2. CEOは、株主および投資家、従業員、顧客、地域社会などに対して効率的かつ公正な活動を行っていることを示すために、定期的および随時に情報を提供する。

  3. CEOは、重要情報の公表ならびにインサイダー取引の防止に関する社内管理規程を作成し、公表する。
【原則13】株主総会
  1. 株主総会は、株式に投資した者が一定の限度で会社の決定に参加し、ガバナンスに関与する場であり、経営執行者に対する質問・説明を通じて会社の実状を知るとともに、経営執行者との質疑応答をとおして経営執行者の資質・能力等を評価する場として重視されなければならない。

  2. 株主総会は、取締役・経営執行者みずからが行った職務の成果としての会社業績を株主に報告する場である。しかし、株主に対する経営執行者の説明は、決議事項ないし報告事項に関連する事項に限られるべきではなく、投資家一般として関心を有することが妥当と考えられるすべての事項の一切に及ぶことが望ましい。

  3. 経営執行者は、株主総会における投資家の質問に対してその場で答えることが困難な場合には、一定期間内に当該会社のホームページ等において誠実に回答する。
【原則14】インベスター・リレーションズ
  1. 経営執行者は投資家や株主に情報を仲介するアナリスト等と積極的に会合を持ち、アナリスト等は経営執行者の資質・能力・識見等を投資家や株主に伝達することが望ましい。ただし、同時にインターネットで情報を公開するなど、投資家や株主間の不公平を招かない工夫が不可欠である。

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